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ホウレンソウ 石灰資材で酸性土を矯正する

  • 葉茎菜類
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ホウレンソウはビタミンやミネラルを豊富に含む緑黄色野菜です。特に日本人に不足しがちなビタミンB群(中でも造血作用に関係する葉酸)や鉄分、カリウムを多く含んでいます。
冷涼な気候を好み、生育適温は15~20度です。耐寒性は強いものの暑さには弱く、25度以上になると生育が衰えてしまいます。
関東以西の地域では、夏取り以外は栽培が容易で、特に冬取り(2、3月収穫)のホウレンソウは栄養価が高く、甘さも増しておいしいです。

[品種]
秋取り(10、11月収穫)では、生育の良い「アトラス」(サカタのタネ)、「福兵衛」(タキイ種苗)など、冬取りでは寒さに強い「クロノス」(サカタのタネ)、「伸兵衛」(タキイ種苗)などが良いでしょう。

[畑の準備]
ホウレンソウは酸性土を嫌います。土壌が酸性になると土壌中のアルミニウムが溶け出し、これが根の伸長を抑制するといわれています。そのため、アルカリ性である苦土石灰をまいて酸性土を矯正しましょう。
事前に1平方m当たり苦土石灰150gを畑全体に散布して、よく耕しておきます。次に、1平方m当たり化成肥料(NPK各成分10%)200gと堆肥2kgを土とよく混ぜて、幅100cm、高さ5~10cmの栽培床を作ります。

[種まき]
適期は9~10月です。栽培床は平らにならし、条間20cm、深さ1、2cmのまき溝を切ります。このとき、園芸用支柱などを土に押し付けて平らなまき溝を作ると良いでしょう。その後、1cm間隔に種まきします(図1)。
種まき後は約1cm覆土をして、たっぷり灌水(かんすい)します。そして、不織布のべたがけをして風雨や害虫から幼苗を守ります(図2)。

[間引き・追肥]
1回目の間引きは、発芽がそろったときに込み合っている所を抜き取ります。その後、2、3回に分けて間引きをして、最終的に株間4、5cmにします(図3)。
栽培期間が長くなる10、11月まきでは、草丈10~15cmの頃に1平方m当たり化成肥料30gを追肥し、株元に軽く土寄せします。

[病害虫防除]
ヨトウムシは見つけ次第捕殺し、アブラムシは、登録農薬で防除します。ただし、生育初期は不織布をべたがけして飛来を予防すると良いでしょう。

[収穫]
株間が広い(疎植)と、どの葉にも光が当たるように広がり(開帳性)、反対に株間が狭い(密植)と葉は細く、立ち上がった草姿(立性)になる傾向があります(図4)。
草丈25cmを収穫の目安にしますが、30cm程度になってもホウレンソウ本来のおいしさは変わりません。
株元の根を鎌やはさみで切り取り、枯れ葉を除いて300gくらいを目安に束ねます。

 

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。


JA広報通信2026.8月号より
「あなたもチャレンジ! 家庭菜園」 園芸研究家●成松次郎
原図:成松次郎 イラスト:小林裕美子